ワクチン未接種の住民、病院・公園・学校の利用不可能に 中国の一部地域

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中国の一部地域がワクチン未接種の住民の公共施設利用を制限する措置を取るという/Liu Wenhua/China News Service/Getty Images

中国の一部地域がワクチン未接種の住民の公共施設利用を制限する措置を取るという/Liu Wenhua/China News Service/Getty Images

香港(CNN) 中国の一部地域では近く、新型コロナウイルスワクチンを未接種の住民は病院や学校、介護施設を含む公共サービスを利用できなくなる見通しだ。中国はワクチン接種率を少なくとも80%にする目標を掲げている。

中国ではここ1週間、少なくとも8省の数十の県政府が、7月下旬か8月上旬までにワクチンを接種するよう警告する通知を出した。その後は日常生活で様々な制限を受けることになるという。

約22万人が住む江西省定南県では今週、「あらゆる人が疫病の予防と制御に責任を持つ。ワクチン接種はまず自分から!」とする通知が出された。通知は続けて、未接種の住民は7月26日以降、学校や公共交通機関、医療施設などの利用を「原則として」拒否されるとしている。

中国共産党はいわゆる「集団免疫」を今年12月までに達成する目標を掲げる。集団免疫とは、市中感染を終わらせるのに十分な人数が感染またはワクチン接種を経験した状態を指す。

中国疾病予防コントロールセンターの疫学者、邵一鳴氏は国営メディアの取材に、中国製ワクチンの予防効果が100%を下回ることを踏まえると、12月の期限に間に合わせるためには住民の80~85%に接種を完了する必要があると語った。これは全人口14億人のうちの10億人に相当する。

中国では新型コロナウイルスの拡散がおおむね抑え込まれており、多くの住民は当初、ワクチン接種の必要性を感じていなかった。過去に国産ワクチンで安全問題が発生したことも、国民のためらいを助長していた。しかし北部の安徽省や遼寧省、南部の広東省などで局地的な流行が起きた結果、感染への懸念に拍車がかかり、影響を受けた地域で一気に接種が進んだ。

中国全体でもここ数カ月で接種ペースが加速し、1日あたり平均1000万回以上の接種が行われている。国営メディアの推計によると、14日時点での接種回数は14億回に上るが、国民の何割が接種を2回受けたかは不明。

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