新型コロナで中国人嫌悪のツイート、フランス人学生4人に有罪判決

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アジア系米国人への差別を訴えるデモ参加者ら=3月17日、米ワシントンDCのチャイナタウン/Graeme Sloan/Sipa USA/Reuters

アジア系米国人への差別を訴えるデモ参加者ら=3月17日、米ワシントンDCのチャイナタウン/Graeme Sloan/Sipa USA/Reuters

パリ(CNN) フランス・パリの裁判所は、新型コロナウイルスの流行は中国人の責任とする内容のツイートを投稿した4人の若者に対し、「人種差別主義的な内容の公然侮辱および犯罪行為への扇動」をしたとして、有罪判決を下した。

パリ検察当局がCNNに対して明らかにしたところによると、19歳から24歳の学生4人は、告訴人の裁判費用と1000ユーロ(約13万円)前後の賠償金の支払いを命じられた。事件に関与した5人目の人物は無罪となった。

事件の告訴人の一人で、フランス中国青年協会の弁護士でもあるソク・ラム氏は26日、CNNに対し、今回の裁判は「この事象に世間と裁判官の関心を向けさせ、こうした憎悪のメッセージを止める」ものと話した。

セーヌ川沿いにあるパリ警視庁と刑事裁判所/Shutterstock
セーヌ川沿いにあるパリ警視庁と刑事裁判所/Shutterstock

フランス国立人口研究所は2020年5月、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が「同国におけるアジア人敵視の人種差別主義が新たな次元にあることを露呈させた」とする研究結果を公表。

「こうした外国人嫌悪は、人種差別主義的なコメントがのさばり、型にはまった言葉があふれるソーシャルネットワークの枠を越え、公共空間における(アジア人に対する)ものから、言葉での、もしくは肉体的な攻撃へと進行している」と説明している。

また、パリ首都圏における中国人移民たちのグループを追跡する調査によって、攻撃が「多様化」していることが明らかになったとし、「多くの人々が、攻撃の対象となることを恐れてマスクの着用をためらっていると強調。ある人々はリスクを避けるためにマスクを着用しないことを選び、またある人々は着用し続けるものの、気まずさを感じている」と指摘している。

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