ロシア、ウクライナ国境付近の部隊に帰還命令 演習完了と国防相

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軍事演習期間中のロシア軍空挺部隊=22日、ロシア南部タガンログ/AP

軍事演習期間中のロシア軍空挺部隊=22日、ロシア南部タガンログ/AP

モスクワ(CNN) ロシア国防省は22日、軍上層部に対し、ウクライナとの国境沿いに集結させた部隊を23日から恒久基地に帰還させるよう命令を下した。国境付近における自軍の「簡単な点検」を終えたとしている。

ロシア軍がこの数週間で国境地帯に部隊を集結させたことを受け、ウクライナ東部では再び緊張が高まっていた。同地域では2014年以降、ウクライナ政府軍とロシアの支援を受けた分離独立派との戦闘が続いている。

ロシアのショイグ国防相は22日、自国の軍についてウクライナ近くでの演習を首尾よく完了し、来月1日までに恒久基地へ帰還すると発表した。

14年にロシアがウクライナから併合したクリミア半島での会合に臨んだ同相は、演習の完了によりロシア軍が信頼に足る防衛力を提供できることが示されたと述べた。

今回の発表の数週間前、ロシアはウクライナ国境付近への部隊の配備を開始。その規模は14年以降で最大となっていた。欧州連合(EU)は20日、推計で10万人を超える兵士が国境付近とクリミア半島に集結しているとした。

22日の発表では、これらの地域に何人の兵士が残るのかは明かされていない。

米国務省のプライス報道官は22日、ロシアの発表について認識しているとしつつ、引き続きウクライナや他の同盟国とともに状況を注視すると説明。緊張の激化につながる行動がとられていないかに目を配るとした。

国営タス通信によると、ロシア軍部隊の一部の戦車や大砲は、9月に予定されている軍事演習までウクライナ国境での配備を継続するという。これはロシアが従来を上回る火力を同地域に保有することを意味する。

ロシア軍の終結を監視する情報機関CITは、ロシアがウクライナ国境に残す戦力を分析したうえで、ロシア国防省の発表が緊張緩和につながると判断するのは時期尚早だとの見方を示した。

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