中国、伝統医薬3種の販売を承認 新型コロナ治療に使用

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薬を混ぜる女性=2018年11月7日、中国・上海中医薬大学岳陽医院の薬局/Johannes Eisele/AFP/Getty Images

薬を混ぜる女性=2018年11月7日、中国・上海中医薬大学岳陽医院の薬局/Johannes Eisele/AFP/Getty Images

(CNN) 中国国家薬品監督管理局は3日、新型コロナウイルス治療の一助とするため、中国伝統医学(TCM)の製品3種類の販売を承認したと発表した。

同局は声明で、特別な承認手続きを活用して3製品にゴーサインを出したと説明。これにより「新型コロナ感染症の治療により多くの選択肢が提供される」と述べた。

声明によると、3製品は粒状で、その起源は「古代中国の薬」にさかのぼる。いずれもパンデミック(世界的大流行)の初期に使われていた中医学治療薬に基づき開発され、「現場で働く多くの研究者や専門家によって選ばれた」ものだという。

3製品の名称は「清肺排毒顆粒」と「化湿敗毒顆粒」、「宣肺敗毒顆粒」。

中医学の安全性と有効性については依然、中国国内で議論があり、信奉者と懐疑派の両方が存在する。中医学の治療薬には数百年にわたって使われてきたものも多いが、批判派からは、うたわれているような効果を裏付ける検証可能な科学的証拠はないとの指摘が出ている。

中国の習近平(シーチンピン)国家主席は近年、伝統療法を国家の誇りとして繰り返し称賛してきた。習氏自身、中医学の提唱者であることで知られる。

科学技術当局によると、中国では昨年、数万人の新型コロナ患者が主流の抗ウイルス薬と並行して中医薬の投与を受けたという。

中国国家中医薬管理局の余艶紅副局長は昨年3月、「中医学は全身の健康を調節して免疫を向上させることで、新型コロナに対する患者の抵抗力と回復力を促進する助けになる」と述べていた。

余氏によると、武漢の軽症患者102人を対象とした臨床試験では、西洋医薬のみを投与された対照群と比較して、中医薬を併用した患者の回復率は33%高かったという。

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