南ア、アストラゼネカ製ワクチンの接種見合わせ 変異株に対する効果低く

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南ア当局がアストラゼネカ製ワクチンの接種見合わせると発表した/Siphiwe Sibeko/Pool/AP

南ア当局がアストラゼネカ製ワクチンの接種見合わせると発表した/Siphiwe Sibeko/Pool/AP

(CNN) 南アフリカの保健当局は7日、英アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発した新型コロナウイルスワクチンの接種開始を見合わせると発表した。同国で発見された変異株に対する臨床試験で、予防効果の減退を示す結果が出たことを受けた措置。

南アフリカ保健相は7日の記者会見で、接種開始を見合わせるのは一時的な措置であり、その間に専門家がアストラゼネカ製ワクチンの効果的な接種方法を見極めると説明した。一方、米ファイザー・独ビオンテックの共同開発ワクチンと、米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンについては予定通りに接種を開始するとした。

南アフリカの変異株に対するアストラゼネカ製ワクチンの効果をめぐっては、軽度から中程度の症状を予防する効果は「最小限」にとどまるとする初期段階の臨床試験結果を研究チームが7日に発表した。

発表によると、臨床試験はボランティアの被験者約2000人(平均年齢31歳)を対象に実施され、約半数にワクチンを、残り半数にはプラセボ(偽薬)を投与した。

その結果、南アフリカの変異株に対するウイルス中和効果は、変異前のウイルスに対する効果に比べて「大幅に減退」することが分かった。重症の症例や入院、死亡に対する予防効果は検証されていない。

臨床試験は南アフリカのウィットウォーターズランド大学や英オックスフォード大学などが実施した。

アストラゼネカの広報は6日の声明で、オックスフォード大学と連携して南アフリカの変異株にワクチンを適応させると説明、臨床開発を経て「必要があれば秋までに供給準備を整える」としている。

世界保健機関(WHO)の疫学者マリア・バン・ケルコフ氏は7日、ワクチンの専門家による会議を8日に開いてアストラゼネカのワクチンについて検討すると表明した。

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