英国の新型コロナウイルス変異、ワクチン効果に影響も

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新型コロナワクチンの接種を行う現場=1月26日、英イングランド・ブライトン/BEN STANSALL/AFP/Getty Images

新型コロナワクチンの接種を行う現場=1月26日、英イングランド・ブライトン/BEN STANSALL/AFP/Getty Images

(CNN) 英国で感染が急拡大している新型コロナウイルス変異種の検体から、ワクチンによって獲得した抗体反応をかわすことのできる変異が見つかった。英イングランド公衆衛生局(PHE)が1日の報告書で明らかにした。

この変異「E484K」は既に、南アフリカやブラジルの変異種でも遺伝的特徴の一部となっている。

PHEの報告書によると、E484Kの変異は、英国の変異種「B.1.1.7」株の少なくとも11の検体で新たに検出された。そうした検体の一部は、単一の症例からの派生ではなく、単独で変異した可能性もある。

専門家によれば、この変異によって感染力の強い変異種がワクチンに対してある程度の耐性を獲得したり、過去に感染した人が再感染しやすくなったりする恐れもある。

米エール大学公衆衛生校のジョセフ・ファウバー氏はこれについて「ワクチンの有効性にとってあまり良いニュースではなさそうだ」と話す。

この展開が、英国や世界の新型コロナウイルス感染状況に重大な影響を及ぼすのかどうか予測するのは時期尚早だと専門家は指摘する。

しかし、南アフリカで特定のワクチンの効果が薄れたように見えるのは、E484Kが主な原因だった可能性も指摘されている。

米ノババックスは同社のワクチンについて、英国で実施したフェーズ3の臨床試験の予防効果は89%だったと発表した。しかし南アフリカで行ったフェーズ2b臨床試験の予防効果は60%にとどまった。ジョンソン&ジョンソンのワクチンも、フェーズ3の臨床試験で米国の予防効果が72%だったのに対し、南アフリカは57%と大きな差があった。

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