ワクチンの代わりに手指消毒剤を投与、子ども12人入院 インド
インド・ニューデリー(CNN) インド西部マハラシュトラ州で、子ども少なくとも12人が、ポリオ(急性灰白髄炎)の経口ワクチンの代わりに手指消毒剤を投与され、病院に運ばれた。
地元当局によると、同州ヤバトマルの保健所で1月31日に行われたポリオの集団予防接種会場で、子どもたちに手指消毒剤が経口投与された。
子どものうち1人が不快感を訴えて嘔吐(おうと)したことから、事態が発覚した。
子どもは全員が地元の病院に入院したが、容体は安定しているという。
当時会場にいた医師1人を含む医療従事者3人に対しては、事情聴取が命じられた。
インドの保健家族福祉省は31日から3日間の日程で、ポリオの集団予防接種を全土で開始していた。
ポリオは子どもがかかることが多く、神経に影響を及ぼして筋力の低下やまひなどの症状が出ることがある。治療法は存在しないが、予防接種で感染を防止できる。
世界保健機関(WHO)は2014年にインドのポリオ根絶を宣言した。それでも流行の発生を防ぐためには予防接種や観察を続ける必要がある。
ポリオは東南アジア、北米と南米、欧州、オーストラリアとアフリカの大部分で根絶された。現在はアフガニスタンとパキスタンの2カ国でのみ、ウイルスが蔓延(まんえん)している。