病床満杯で患者の車内で治療、医師会は厳しい封鎖要請 伊

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イタリアで感染疑いのある患者が病院に入れず、自分たちの車の中で治療を受ける事態に/ IPA/Sipa

イタリアで感染疑いのある患者が病院に入れず、自分たちの車の中で治療を受ける事態に/ IPA/Sipa

(CNN) 新型コロナウイルスの感染拡大が再び急加速するイタリア南部のナポリ市で、症状が出て病院に急行したものの病床が満杯で即座に入院出来ず、待機する患者の自家用車内で緊急の酸素吸入などの処置を施す光景がこのほど広がった。

同市のコトゥーニョ病院近くで今月7、8両日に起きたもので長い車列が出来たという。

CNNの取材に応じた同病院の広報担当者によると、来院者の行列は11日になりほぼ平常の状態に戻った。ただ、新型コロナ対策として用意している290病床は全て埋まっている状態が続く。この中には集中治療用の28病床、集中治療に近い処置が必要な患者用の56病床も含まれる。

同病院の幹部は、週末の7日などの混乱は住民が開業医などの診療を受けられなかった他、イタリア全土で感染者が増え恐怖心に駆られたことが要因と指摘した。

一方、同国の医師会連盟は12日までに、現在の感染ペースが続けば1カ月内に新たに1万人の犠牲者が出る恐れがあるとしてより厳しい全土での封鎖措置の実施を要請した。

同連盟のフィリッポ・アネリ会長は、感染件数や入院率、集中治療室(ICU)に入る患者の増加に言及。先週のデータを引用し、入院は1日当たり1000人、ICUに収容される患者は同110人、自宅での隔離措置の対象者は2万5000人、死亡者は300人超の水準を記録したと述べた。

今後起こり得る事態として、「新型コロナの感染者の治療だけでなく他の疾病を抱える全ての患者の治療に影響が及ぶ劇的な展開」への危機感も示した。

イタリアでは既に午後10時から翌日の午前5時までの時間帯に全土を対象に外出禁止令が出されている。

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