モーリシャス座礁、貨物船の船体が折れる可能性も

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モーリシャス座礁、油の回収作業に数千人

(CNN) インド洋の島国モーリシャスの沖合で座礁した貨物船から油が流出している件で、専門家からは船体が折れてさらに油が流出し海の生態系に大惨事をもたらす可能性が指摘されている。座礁船からはすでに約1000トンの油が流出している。

長鋪汽船が所有し、商船三井が運航していた貨物船は7月下旬にモーリシャス東部のポワントデスニー付近で座礁した。大規模な油の回収作業が行われており、地元のボランティア数千人が参加している。

回収作業をしている一部の人は11日、船体に新しい裂け目が現れたようだと述べた。船体が折れれば、さらに数千トンの油が流出する可能性がある。

国際環境団体グリーンピースの元メンバーで、モーリシャス議会の元議員でもあった人物によれば、貨物船には3つのタンクがあり、この内のひとつから油が漏れた。漏れは止まっており、船体が折れる前に他のタンクから油が漏れるのを防ぐために回収作業が行われている。

近くのブルーベイ海洋公園で油の回収作業に従事する男性/Jean Aurelio Prudence/L'Express Maurice/AFP via Getty Images
近くのブルーベイ海洋公園で油の回収作業に従事する男性/Jean Aurelio Prudence/L'Express Maurice/AFP via Getty Images

同国のジャグナット大統領は7日、環境上の緊急事態を宣言した。

油漏れが起きた場所の近くにはブルーベイ海洋公園や観光客らの人気が高い複数のビーチがある。

現場の自然保護活動家は、環境に対する被害の程度を評価するにはまだ早すぎるとし、政府には適正な評価を行ってほしいと述べた。

生活に影響が出るであろう地元の人々の中で懸念が広がっている。モーリシャスは漁業と観光業に依存しており、新型コロナウイルスの感染拡大で海外旅行が停止したことですでに影響が出ている。

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