ローマ教皇、新型コロナウイルスは「環境危機に対する大自然の反応」

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ローマ教皇フランシスコは8日、新型コロナについて「大自然の反応」の1つと述べた/ Franco Origlia/Getty Images Europe/Getty Images

ローマ教皇フランシスコは8日、新型コロナについて「大自然の反応」の1つと述べた/ Franco Origlia/Getty Images Europe/Getty Images

ローマ(CNN) ローマ教皇フランシスコは8日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について、環境危機を無視し続ける人類に対する「大自然の反応」の1つとして警鐘を鳴らした。

フランシスコ教皇は8日のタブレット&コモンウェルス誌に掲載されたインタビューの中で、新型コロナウイルスの流行は生産と消費を減速させ、自然界について熟考するチャンスをもたらしたと指摘。オーストラリアを襲った山火事や、北極の氷の融解、世界各地で相次ぐ洪水被害などに触れ、「これが自然の報復なのかどうかは分からない。だが自然の反応であることは間違いない」と述べた。

新型コロナウイルスの影響でバチカンの様相も一変し、復活祭を控えた「パームサンデー」に当たる5日のミサも、フランシスコ教皇が無人の教会で執り行った。例年であれば同地に詰めかける観光客は姿を消している。

フランシスコ教皇は83歳。20代の時に感染症のため肺を患ったこともある。新型コロナウイルスの検査はこれまでに2回受け、いずれも陰性だった。ローマ教皇庁によると、感染の可能性がある人との接触は避け、食事は個室でとり、訪問者と面会する際は事前と事後に手指消毒剤を使っているという。

新型コロナウイルスへの対応をめぐっては、米ラスベガスでホームレスが駐車場に隔離されている写真を引き合いに出し、「ホテルが空いているのに、ホームレスがホテルに行くことはできない」と批判。「今こそ貧困に目を向けるべき時だ」と力説した。

さらに、「この危機に立ち向かうと発言し、世界の飢餓の問題について語りながら、一方で武器を製造している政治家たちの偽善」を憂慮すると述べ、外出を自粛している人たちに向けては「やがて来る未来のために、自分を大切にしてほしい」と呼びかけた。

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