習近平氏、ウイルス発生地の武漢を訪問 事態収束をアピール

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習近平国家主席が新型コロナウイルス感染拡大の中心地、武漢を訪れた/Lintao Zhang/Getty Images

習近平国家主席が新型コロナウイルス感染拡大の中心地、武漢を訪れた/Lintao Zhang/Getty Images

香港(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は10日、新型コロナウイルスが最初に見つかった湖北省武漢市を訪問した。

国営新華社通信は、習氏が武漢の「疾病予防、管理」業務を視察するために同市を訪れ、前線で闘ってきた医療従事者や軍兵士、警官、ボランティアスタッフらに敬意を表明すると伝えた。

新型ウイルスの感染拡大が2カ月以上前に始まってから、習氏が武漢を訪れたのは初めて。世界各地で感染が拡大するなか、中国はピークを超えたという国営メディアの見解を裏付ける狙いがあるとみられる。

中国全土で10日までに感染が確認された8万754人のうち6万7760人、死者3136人のうち3024人が湖北省の住民だった。同省では感染者が1日に数千人ずつ増えていた時期もある。

しかし国家衛生健康委員会によると、9日に湖北省で新たに確認された感染者は17人にとどまり、同省以外では外国への渡航に関連した患者が2人報告されたのみだった。

武漢にはこれまで孫春蘭副主席、李克強首相らが足を踏み入れていた。一方で強大な権力を握る習氏が健康を害するようなリスクは、徹底的に排除されてきたとみられる。

国営メディアではこのところ、習氏に関する報道が影を潜めていた。その裏には、同氏が新型ウイルスをめぐる初動の不手際や隠ぺい疑惑の責任を問われないようにとの配慮があるとされてきた。

だが中国がウイルス制圧に成功したという主張が事実なら、習氏は今後、胸を張って称賛を浴びることになるだろう。

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