チリ空軍機、南極へ向かう途中で通信途絶 搭乗者38人全員絶望
(CNN) 南米チリの防衛相は12日、南極大陸に向かっていたチリ空軍機が9日に消息を絶ち、搭乗していた38人全員が死亡したと推定されると発表した。
記者会見したアルベルト・エスピナ防衛相は、消息を絶った空軍機「C130ハーキュリーズ」には、空軍の32人と陸軍の3人、および民間人3人が搭乗していたことを明らかにした。
その上で、まず機体と搭乗者全員の発見に全力を挙げ、次いで原因の究明に力を入れると説明した。
空軍司令官は記者会見の中で、同機の搭乗者だったと思われる複数の遺体が見つかっていることを確認し、身元の確認作業を行っていると説明。「遺体の状況から、現実的に考えて生存者がいる可能性はないと判断した」としている。
チリ当局者は、車輪や内装の一部など、機体の残骸の一部も発見されたことを確認した。
C130はチリの首都サンティアゴを発ち、同国最南端のプンタアレナスを経由してチリの南極基地に向かっていたが、現地時間の午後6時ごろ、南米大陸と南極大陸を隔てるドレーク海峡付近で通信が途絶えた。
空軍によると、最後に消息が確認されたのは、プンタアレナスから約390カイリ、南極基地からは280カイリの地点だった。