メキシコ「麻薬王」に終身刑、罰金1.3兆円も 米連邦地裁

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量刑言い渡しを前にマイクを通じ発言するグスマン被告を描いた法廷画/Christine Cornell

量刑言い渡しを前にマイクを通じ発言するグスマン被告を描いた法廷画/Christine Cornell

(CNN) 米ニューヨークの連邦地裁は17日、メキシコの「麻薬王」ホアキン・グスマン(通称エルチャポ)被告(62)に終身刑を言い渡すとともに、罰金126億ドル(約1兆3600億円)の支払いを命じた。

グスマン被告はこの後、コロラド州にある最高レベルの警備体制を敷いた刑務所に収監される見通し。

グスマン被告はグレーのスーツに黒いネクタイを着用して出廷。量刑言い渡しを前に10分ほど発言した。陪審の1人が別の陪審による不適切行為を指摘したとの報道に触れ、スペイン語で「ここに正義はなかった」と述べた。

ニューヨークでの勾留環境についても「拷問だった。これまでの全人生で最も非人道的な状況だ」と非難した。

グスマン被告は2月、麻薬密売や火器関連罪など10の罪で有罪となった。検察は被告を麻薬密売組織「シナロア・カルテル」の「冷酷で血に飢えた指導者」と形容していた。

公判では、グスマン被告が同カルテルの敵とされる人物の拷問や殺害を命じ、時には自ら実行に加わっていたとの証言も出た。

弁護士はCNNの番組で、被告の収監先について、コロラド州にある厳重警備の刑務所となるのが確実だと指摘。「これまで誰1人として脱獄したことがない。絶対に不可能。問題にすらならない」としている。

グスマン被告は2001年、メキシコの刑務所から洗濯かごに隠れて脱獄。その後13年にわたり故郷シナロア州などに潜伏していた。14年に再び拘束されたが、房室につながるトンネルの掘削を命じ、15年7月11日に2度目の脱獄を実行していた。

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