シナゴーグに放火、炎が自分を襲う 被告の病院収容を決定 英

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放火した炎が自身を襲う

ロンドン(CNN) 英国の裁判所は5日、極右の過激思想を持つ男が南西部エクセターのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)に放火した事件で、精神症状を示す被告を病院内に無期限収容する決定を下した。英PA通信が伝えた。

検察はトリスタン・モーガン被告(52)が「根深い反ユダヤ思想」を持つと主張。ロンドン中央刑事裁判所は、被告が襲撃時に精神病の症状を呈していたとの証言から、精神保健法に基づく病院収容を決定した。

PA通信によると、モーガン被告は放火や白人至上主義関連の書籍の所持、「ホワイトマン」と題した曲を音楽共有サイトで公開してテロを教唆した罪を認めている。

防犯カメラの映像には、モーガン被告が小型のおのでシナゴーグの窓を割り、建物内に液体を注ぐ様子が映っている。事件があったのは昨年7月21日で、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の記憶を確認する日だった。

映像ではまた、モーガン被告がシナゴーグから吹き出した炎のジェットに包まれる様子もうかがえる。被告は炎によって帽子が脱げ、髪が焦げたほか、手や額のやけども負った。

地元警察トップは声明で、この映像は「モーガン被告の計画、決意、意図の度合い」を示すものだと指摘。被告については、過激な右翼思想や反ユダヤ思想、白人至上主義思想の持ち主であることは証拠から明白だと述べた。

被告の状態が著しく悪いのは明らかであり、「複数回にわたる診断の結果、病院収容が適切」と判断したという。

目撃証言によると、モーガン被告は放火後に現場から立ち去る際、ガソリン缶を持ちながら笑っていたという。

現場のシナゴーグは1763年に建設されたもので、ウェブサイトによると「イングランド南西部に住む多くのユダヤ人にとってアイデンティティーの中心」となっている。

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