スペイン最高裁、牛追い祭りで女性暴行の男5人に集団強姦罪適用

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集団強姦罪を認めなかった1審判決に抗議する人々=2018年4月/Pablo Blazquez Dominguez/Getty Images Europe/Getty Images

集団強姦罪を認めなかった1審判決に抗議する人々=2018年4月/Pablo Blazquez Dominguez/Getty Images Europe/Getty Images

マドリード(CNN) スペイン最高裁は21日、2016年に北部パンプローナの牛追い祭りで10代の女性を襲った男5人に対し、集団強姦罪で禁錮15年の判決を言い渡した。スペインでは、より軽い罪と量刑を言い渡した下級審判決を巡って1年以上にわたり激しい抗議活動が起きていた。

5人は犯行時にメッセージ交換アプリ「ワッツアップ」で使っていたグループ名から「ラ・マナダ(オオカミの群れ)」と呼ばれる。昨年12月の判決では性的虐待罪で有罪となったものの、集団強姦罪の適用は免れていた。

最高裁は今回この判決を覆し、量刑を引き上げた。街頭で抗議した数千人のデモ参加者が待ち望んでいた勝利となった。

被告5人は16年7月の事件で、当時18歳の女性と接触した様子を携帯電話の動画に記録していた。

事件はスペインに衝撃を与え、幅広い反発を招いた。最終的にはスペインの司法制度に矛先が向けられ、男たちに強姦罪が適用されず保釈が認められると法改正を求める声が強まった。

原判決は、スペインの法律で強姦罪の立証に必要となる身体的暴力や脅しが本件で認められないとの判断に基づくものだった。その後、こうした法律の要件に疑問を呈する声が上がった。

検察は最高裁に対し罪や量刑の引き上げを求めた。最高裁は被害者が実際に脅しを受けていたことを認め、「被害者が被告による性行為に同意することはありえない」状況だったとの判断を示した。

被告の1人に対しては被害者の携帯電話を盗んだ罪でも有罪が言い渡され、刑が2年加算された。

法廷文書によると、被告の1人によりワッツアップのグループに流されたメッセージでは、犯行の模様を記すとともに、動画の存在にも言及している。

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