トランプ大統領、国賓として来日 天皇陛下と会見へ

トランプ大統領(左)が25日に国賓として訪日する/Getty Images

トランプ大統領(左)が25日に国賓として訪日する/Getty Images

ワシントン(CNN) トランプ米大統領は25日夕、国賓として来日した。4日間の日程では新天皇陛下との会見が予定されている。

大統領弾劾(だんがい)の話や民主党による政権調査でいら立ちを募らせるワシントンより、国賓待遇で訪れる日本の方がはるかに楽しい雰囲気で迎え入れられると予想される。

日本の当局者やアナリストは、米大統領なら誰であっても令和初の国賓待遇という名誉が与えられただろうと指摘するが、米国で相次ぐ調査に直面し、おだてにも乗りやすいトランプ氏の取り込みが狙いであることに変わりはない。トランプ氏は来日を皮切りに外遊を開始し、いったん欧州に向かった後、来月再びアジアを訪れる。

東京では安倍晋三首相により、相撲観戦や宮中晩餐(ばんさん)会、海上自衛隊基地の訪問といった日程が用意されている。安倍首相はこの2年あまり、トランプ氏との蜜月を演出しようと試みてきた。

この点では、安倍首相はおおむね成功したと言える。伝統的な同盟国である欧州やカナダの首脳は政治的に弱体化し、次々とトランプ氏による侮辱にさらされてきたが、安倍首相は40回以上の面会や電話会談を重ね、フロリダ州にあるトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」にも2回招かれた。

ただ、安倍首相の取り組みが奏功したかといえばそれは不透明だ。トランプ氏の日本観は経済競争国という1980年代に端を発する見方のままで、日本に鉄鋼関税をかけたほか、自動車関税賦課の可能性にも言及。さらに対北朝鮮外交でも、トランプ氏は日本の当局者の間に深い懸念を引き起こしてきた。

今週の日米首脳会談では、関税と北朝鮮政策の両方が議題に上る見通し。ただ米当局者によると、日本ではトランプ氏を伝統文化でもてなす日程が詰まっており、実質的な内容は影が薄くなりそうだ。トランプ氏は新天皇陛下の即位後初の国賓となる。

天皇陛下と皇后雅子さまは、宮中晩餐会にトランプ氏を迎える。国の防衛で米国に依存する日本にとって強固な日米関係をアピールする機会になる。トランプ氏はまた、大相撲の取組を土俵近くで観戦し、優勝力士に杯を授与する予定。ホワイトハウス当局者によると、トランプ氏はこの機会を心待ちにしているという。

安倍首相は会談やゴルフを通じてトランプ氏と長時間顔を合わせる中で、さらなる貿易摩擦を回避し、北朝鮮に対する厳しい姿勢を続ける確約を取り付けたい考えだ。

北朝鮮による今月の短距離ミサイル発射実験の再開では、日本当局者の間で警戒感が高まった。トランプ氏や米当局者は、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との外交関係は続くとして穏健な対応を取ったが、日本は国連制裁決議違反を指摘するより強い姿勢を示した。

安倍首相は特に、北朝鮮による日本人拉致問題で北に圧力をかけ続けるようにトランプ氏に求めている。日本政府はトランプ氏の外交努力に反対はしていないものの、核合意の一環で米軍が同地域から撤退する可能性には懸念がくすぶる。

関税も安倍首相にとって頭痛の種だ。トランプ氏は任期初めに環太平洋連携協定(TPP)を離脱し、日本も含め2国間交渉を優先する方針を示してきた。

先週には日本や欧州に対する自動車関税適用の判断を遅らせる決定を下したものの、猶予は6カ月だけで、妥結に向け日米両国に残された時間は少ない。

トランプ氏は先週、カナダとメキシコの鉄鋼やアルミの追加関税の撤廃を発表した。だが、日本に対する関税は維持したままだ。680億ドルの対日貿易赤字を削減すべきだというのが持論で、強力な経済的ライバルとの見方は変わらない。1987年には新聞の全面広告で、日本や他の国が米国につけこんでいるとの主張を展開したこともある。

ただ、こうした貿易問題全般がこの週末で解決されることはなさそうだ。

米政権幹部は今回の訪問の目的は貿易交渉でなく、国賓待遇での訪問そのものだと指摘。新天皇の即位と令和という新時代の幕開けの祝賀が主眼であり、同時に同盟関係を祝う機会にもなると語った。

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