エチオピア機、墜落前に失速防止システム作動か 米紙
(CNN) エチオピア航空のボーイング737MAX8型機が墜落した事故で、当局は暫定的な調査結果として、墜落前に失速防止システムが自動的に作動していた可能性があるとの見方に至った。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が29日、匿名の情報筋の話として伝えた。
WSJによると、調査結果は墜落機のブラックボックスから回収されたデータに基づくもので、解析内容が明らかになるのは初めて。
ボーイング737MAXをめぐっては、米連邦航空局(FAA)が今月、エチオピア機の事故とインドネシアにおけるライオン・エアー機墜落との間に類似性が見つかったとして、運航を停止。その後エチオピア運輸相も、ブラックボックスから回収された初期データにはライオン・エアー機墜落との類似性が示されていると指摘していた。
エチオピア航空機は10日朝に墜落、搭乗していた157人全員が死亡した。ライオン・エアー機は昨年10月29日にジャワ海に墜落し、乗客乗員189人が犠牲になった。
調査当局は事故から30日以内に暫定報告書をまとめるよう求めており、今回報じられた調査結果はその一部。この結果は最終的なものではなく、今後の調査で見直される可能性がある。
調査内容が確認された場合、「操縦特性向上システム(MCAS)」と呼ばれるソフトウエアが墜落原因となった可能性があることを示唆しているとみられる。2件の事故ではいずれも機材にMCASが搭載されていた。