医薬品も機材もない――暴動続くハイチ、病院が窮状に

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暴動続くハイチ、病院の窮状をCNNが取材

ハイチ・ポルトープランス(CNN) ハイチの首都ポルトープランスにある国立大学病院。集中治療室(ICU)の天井で弱々しく回る扇風機が熱風をかき回す。ほかに物音はしない。ICUにあるはずの救命救急装置は1つもない。

首都中心部にある同病院のICUに入院している患者は3人のみ。残りは死亡するか、病院を出て行った。

ハイチでは暴動が広がっている。「患者のほとんどは、問題が始まると避難した」「見ての通り、患者はほとんどいない」。同病院に2人だけ残った医師の1人、ウィスレ・アンドレさんはそう語った。

ハイチでは7日から抗議デモが拡大し、暴動に発展。極端なインフレや腐敗疑惑に対する不満が高まり、モイーズ大統領の退陣を要求している。デモ隊が警察と衝突し、車は放火され、数人が死亡した。政府は17日、国民に対して18日には日常生活に戻るよう呼びかけた。

モイーズ大統領の就任2年目を迎え、ポルトープランスでは特に大きな暴動が起きている。

負傷者は増え続けているが、信頼できる数字はない。「けがをしても病院へ行って手当てを受けることができないので、自宅で寝ている人が多い」とカデ・ジョセフ医師は言う。

暴動は始まってから9日後にいったん落ち着いた。道路にはデモ隊が投げた石が散乱している。

地元住民によると、ガソリンや調理用ガス、水などは残り少なくなっており、こうした物資をたくわえようと数百人が集まっている。

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