サイの角やトラの骨、中国が取引禁止を維持 医療目的の使用も認めず

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中国政府が、サイの角などの医療目的での使用を認める法改正を延期するという/Courtesy Shannon Yogerst

中国政府が、サイの角などの医療目的での使用を認める法改正を延期するという/Courtesy Shannon Yogerst

(CNN) 中国政府は、漢方薬の材料として知られるサイの角とトラの骨について、医学研究や治療の目的で使うことを認めるとした法改正を当面延期する意向を示した。12日付の国営メディアとのインタビューで明らかにした。

先月29日に発表された法改正をめぐっては、絶滅の危機にある野生生物を保護する取り組みに逆行しているとして、活動家などから批判の声が上がっていた。

政府高官によれば、サイとトラ並びにその角や骨などを販売及び輸出入することを厳格に禁ずる措置は当面維持される。国務院(内閣に相当)の報道官は新華社通信に対し、「中国政府による野生生物保護の姿勢に変わりはないことを改めて強調しておきたい。サイとトラ並びにその角や骨に関して、違法な取引やその他の犯罪行為に対する取り締まりの手は緩めない」と述べた。

また国家中医薬管理局が認可した病院と医師に限り角や骨の粉末を使用できるとした上記の法改正は、「詳細な検討の後に、延期することが決まった」という。

自然保護団体のワイルドエイドは今年、中国やベトナムで実施されているサイの角の販売規制を受けて、価格の大幅な下落や需要の縮小が起きているとする報告を発表。世界自然保護基金(WWF)も、サイとトラを保護するうえで「極めて重要」だとして、中国政府に対し角や骨の使用規制の維持を強く求めていた。

法改正の延期についてワイルドエイドとWWFにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

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