欧州、米政権を完全に頼れず 独外相

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トランプ米政権への不信感をあらわにしたドイツのハイコ・マース外相/Sean Gallup/Getty Images

トランプ米政権への不信感をあらわにしたドイツのハイコ・マース外相/Sean Gallup/Getty Images

(CNN) ドイツのハイコ・マース外相は19日までに、欧州連合(EU)の対米関係に触れ、「もはや完全にホワイトハウスを信用出来ない」状況にあるとの認識を示した。

今回の発言は、欧州は貿易問題や北大西洋条約機構(NATO)で米国につけ込んでいるとしてEUを「敵」とまで言い切ったトランプ米大統領の最近の言動を受けた格好となっている。トランプ氏は先に欧州を歴訪し、貿易や国防費支出の問題で欧州側との対立の溝が改めて浮き彫りにもなっていた。

トランプ大統領はまた、歴訪でドイツがエネルギー供給をロシアに頼っている現状に関連し、ドイツはロシアの「捕虜」になっているともこき下ろしていた。

マース外相は独メディアグループ「フンケ」との会見で、「EUについての米大統領の見方は大西洋を隔てた双方の政治的立場がトランプ氏就任後、いかに大きくかけ離れているのかを不幸にも再度示した」と指摘。

この状況が続くのならEUと米国との関係は変質しなければならないとし、「欧州が自信を持ち、自らの主権を保持することでこの関係の変化は成し遂げられる」と主張。その上で、欧州はトランプ氏の「馬鹿げた」ツイッターへの書き込みに遭遇している時でさえ、域内の分裂を阻止し、結束を高めなければならないと強調した。

マース外相の今回の発言はメルケル独首相が昨年5月に表明した、国名に触れないながらも米国にある程度依存する時期は過ぎ去ったとする見解を踏襲したものともなっている。それだけに米欧や米独関係の悪化が修復されていないことを新たに見せ付ける形となった。

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