金正恩氏が3度目の訪中終える 中国から米への「警告」か

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緊密な中朝関係を演出することでトランプ米政権を牽制する狙いがあるとの見方も

緊密な中朝関係を演出することでトランプ米政権を牽制する狙いがあるとの見方も

ワシントン(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が3度目となる訪中を終えた。中国の習近平(シーチンピン)国家主席が金委員長をもてなしたが、専門家からは緊密な中朝関係の演出はトランプ米政権への「警告」との見方が出ている。

北朝鮮の非核化への意欲について疑念がくすぶり、米中間で貿易をめぐる対立が深まるなか、金委員長の訪中は改めて中国政府が、トランプ大統領にとって必要だが、コントロールすることのできない主要なプレーヤーであることを浮き彫りにした。

米当局者は、話し合いが続くなかでも引き続き制裁を維持し、北朝鮮政府が協力に応じないようなら経済的圧力を高める準備を整えているとしている。しかし、北朝鮮への制裁が本当に効果があるのかどうかは、北朝鮮の最大の貿易相手国である中国にかかっている。

貿易をめぐり米中間の緊張が高まっているが、専門家からは、習主席が金委員長の訪中時に見せた緊密な関係について、トランプ大統領の貿易に関する動きが北朝鮮との和平という野心的な外交課題に悪影響を与えるかもしれないという警告だとの見方が出ている。

エネルギー長官や米国大使などの経験を持つビル・リチャードソン氏はCNNの取材に対し、「中国がトランプ氏にメッセージを送っていると思う。『あなたは、われわれに関税をかけたいし、北朝鮮に関して協力も得たい。両方は無理だ』というものだ」と語った。

金委員長の訪中は、ここ数カ月では3度目。今月12日にシンガポールでは米朝首脳会談が開かれた。

公には、習主席は、米国との間で貿易をめぐる対立があるものの、朝鮮半島の非核化について建設的な役割を果たすと約束しているほか、その目標に向けた北朝鮮の取り組みを支援するとしている。

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