フィリピン大統領、南シナ海の資源めぐり「戦争始める」 外相演説

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南シナ海では複数の国が領有権を争っている

南シナ海では複数の国が領有権を争っている

(CNN) フィリピンのカエタノ外相はこのほど行った演説の中で、もし中国が南シナ海で天然資源の採掘に乗り出せば、ドゥテルテ大統領は戦争を始めるだろうと発言した。

カエタノ外相は28日に外務省で行われた国旗掲揚式典で、南シナ海の軍事拠点化を進める中国に対してフィリピンは温厚な政策を取っているとする見方に反論。「(中国政府には)レッドライン(越えてはならない一線)があり、我々にもレッドラインがある。それは大統領も明言している。もし南シナ海のフィリピン海西部で天然資源を採掘する者があれば、大統領は戦争を始めるだろう」と語った。

複数の国が領有権を争う南シナ海では、中国が人工島に初めて爆撃機を着陸させたと伝えられ、緊張が高まっている。

2016年にドゥテルテ大統領が就任して以来、フィリピンはこの問題に関して中国に対する姿勢を軟化させ、今年4月にはドゥテルテ大統領が、中国の習近平(シーチンピン)国家主席のことを「大好き」とまで発言していた。

そうした姿勢に対する批判を受けて、大統領が強硬姿勢に転じたのかどうかは分からない。

フィリピン政府は南シナ海の原油や天然ガス資源について、中国との共同探査を模索している。

カエタノ外相は、南シナ海での中国での行為に対して抗議するよう何度も求められていると述べ、「適切な時にあらゆる外交努力を行っている」と語った。一方で、中国の軍事化のみをあげつらって批判するのは不当だとも述べ、「巨大海軍艦が航行することは軍事化ではないのか」とも問いかけた。

米軍は、南シナ海に中国が造成した人工島の近くで海軍艦を航行させる「航行の自由作戦」を展開している。

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