英内相が辞任、戦後の移民めぐる不祥事で メイ政権に打撃

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ラッド内相が辞任、移民不祥事めぐり

(CNN) 英首相官邸は29日、メイ首相がラッド内相の辞表を受け取ったことを明らかにした。ラッド氏は、内務省による移民への対応をめぐって批判にさらされていた。

英国では最近、第2次世界大戦後に元英領のカリブ海地域などからやってきた多数の移民「ウィンドラッシュ世代」の入国手続き書類を、内務省が処分していたことが判明した。

政府が不法移民への強硬姿勢を強めるなか、ウィンドラッシュ世代やその子どもたちの一部は在留資格を証明する書類がないために不法移民とみなされ、強制退去の危機に直面している。

ラッド氏は先ごろ開かれた委員会で退去人数の割り当てについて質問された際、認識していないと答えていた。しかし、英紙ガーディアンがこのほど公開したメモでは、ラッド氏が退去人数の割り当てを設定していた。

ラッド氏はこれまでにメイ氏とともに謝罪し、ウィンドラッシュ世代が今後も在留できるよう努めると議会に表明していた。

メイ政権は現在、議会で半数を割り、対外的にも欧州連合(EU)からの離脱交渉が難航するなど厳しい状況に置かれている。ラッド氏の辞任は政権へのさらなる打撃となりそうだ。

ウィンドラッシュ世代の書類は、メイ氏がキャメロン前政権の内相を務めていた2010~16年の間に内務省が処分していたことから、この問題はメイ氏に責任があるとの声も強い。

ラッド氏は前政権でエネルギー・気候変動相を務め、16年7月にメイ氏の後任として内相に就任していた。

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