変化する中国の国防戦略<下> 世界を視野に軍事的影響力を拡大

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中国軍は世界を視野に活動範囲を拡大させている

中国軍は世界を視野に活動範囲を拡大させている

香港(CNN) 習近平(シーチンピン)国家主席の下、海洋における中国の影響力は大幅に拡大しており、以前は中国の勢力範囲とされていなかった地域にまで広がっている。

前回「変化する中国の国防戦略<上> 財政支援通じてアフリカに進出」はこちら

中国は昨年7月、ジブチに軍事基地を建設。スリランカではハンバントタ港を手に入れた。

スリランカは、中国政府に対する数十億ドルの債務の一部を返済するために、ハンバントタ港を中国に99年間貸し出す契約を締結した。

オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)のシニアアナリスト、マルコム・デービス氏は、この契約は中国が描く「より大きな構想」の一環と指摘する

デービス氏は、中国政府が推進するシルクロード経済圏構想「一帯一路」に言及し、「ある国が一帯一路に投資すればするほど、中国は政策面で、その国に政治的連携を強要しやすくなる」と警告する。

リチャード・スペンサー米海軍長官は3月、米下院歳出委員会の公聴会で、中国はインフラ計画に資金を提供する際、援助ではなく融資という形を取っているとし、中国政府は「資本を武器にしている」と批判した。

国連PKOに部隊を派遣

中国のインフラ・開発計画は、軍事と平和維持という2つの要素を含む、より広範なアフリカ戦略の一環にすぎない。

欧州連合(EU)のシンクタンク、欧州外交評議会(ECFR)は報告書の中で、平和、安全保障両面でのアフリカとの連携が「中国政府の外交政策の一環であることは明白」と指摘している。

中国の習主席は2015年、国連の平和維持活動(PKO)を行う待機部隊に8000人の兵士を派遣すると発表した。

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