東グータに支援物資のトラック到着、砲撃で荷下ろし打ち切り

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15歳少年が伝えるシリア首都の惨状

(CNN) シリア政権軍が攻勢を強める首都ダマスカス近郊の反体制派支配地域、東グータに5日、国連の支援物資を積んだトラック46台が到着した。しかし激しい砲撃の中、荷下ろし作業が完了しないままやむなく引き揚げたという。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)シリア事務所のマリク代表は、車列が現地到着から約9時間後に撤退したと述べた。複数の活動家によると、トラックのうち9台はまだ荷物を積んだままだった。

東グータに支援物資が入ったのは、先月中旬に政権軍の攻撃が始まってから初めて。国際赤十字によると、5人家族の1カ月分に当たる食料5500セットなどが届けられた。

しかし国連人道問題調整事務所(OCHA)の報道官がCNNに語ったところによると、政権側による出発直前の保安検査で血液や止血剤、包帯が入った外傷救護キットなどの積み込みを禁止され、一部のトラックはスペースが空いたまま現地へ向かっていた。すでに東グータに向かっていたOCHAの職員が政権側の要員に阻止されたケースもあったという。

同報道官はシリア政権に対し、次回の物資輸送が予定される8日には医療用品の搬入を認めるよう要請した。

東グータでは国連安全保障理事会で停戦決議が採択された後も戦闘が続き、多数の死傷者が出ている。シリア政権を支援するロシアは先月末、住民の避難や物資搬入のためのルートを設定し、毎日5時間の停戦を指示していた。トラックの車列はこのルートを通って東グータに入ったとみられる。

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