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「まるで割れた瓶」 脱北兵を救った医師、当時の様子を語る CNN EXCLUSIVE

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脱北兵を救命、当時の様子を振り返る

ソウル(CNN) その連絡を受け取ったとき、イ・グクジョン医師はすでに多忙な1日を過ごしていた。連絡によれば、米軍のヘリコプター「ブラックホーク」が負傷した兵士を運んで病院に向かっているという。しかも、ただの兵士ではなかった。

「わたしは、彼が北朝鮮によって、ひどい銃撃を受けたと知らされた」。イ医師は、11月13日に起きた出来事を振り返りながらそう語った。

イ医師は重篤な状態にある兵士に会うためヘリパッドに向かった。

イ医師は「バイタルサインは不安定で、低血圧症のため死にかけていた」と語った。「まるで割れた瓶のようだった。十分な血液を送り込むことが出来なかった」

北朝鮮兵は軍事境界線を越えて脱北する際、5回の銃撃を受けていた。銃撃を受けた脱北兵は韓国軍兵士によって引きずられて安全な場所まで移動した。そして、ヘリコプターで25分間飛んで病院へ向かった。

脱北兵を救おうという努力は6時間以上にわたって続いた。

亜州大付属病院の手術室に運び込まれた後、最初の30分は医師団らは兵士の呼吸を維持しようと作業した。

兵士は右ひざや腕などに銃弾を受けていた。

しかし、より深刻な事態はこれからだった。

兵士の腸に穴をあけた銃弾を取り除くため5時間の手術が行われたが、イ医師は20年のキャリアのなかで初めての事態に直面した。寄生虫だ。

腸の傷を少なくとも7カ所ふさごうと手術したが、白い寄生虫が兵士の体内から、はい出てきたという。「すべてが血に染まっていたが、寄生虫だけは基本的に白色で、太く、大きく、長く、とても硬かった」(イ医師)

手術中、兵士の容体は何度か不安定になり、イ医師は兵士が手術台で死亡するのではないかと考えたという。「彼が助かったのは奇跡だ」

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