秘密の国の中心へ――CNNが旅した北朝鮮<2> 海産物とミサイルの町

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(CNN) 北朝鮮の首都、平壌から東へ約200キロに位置する元山(ウォンサン)への旅路を表現するのは、ただ一言、「デコボコ」だ。

前回「秘密の国の中心へ――CNNが旅した北朝鮮<1> 北朝鮮の子どもたち」はこちら

元山への移動にはおよそ5時間かかる。何度も停車を強いられながら。一度は20分、待たされたこともあった。大規模な道路工事のためだ。

小型車だけは通過できたが、CNN取材班は大きなバンで移動していた。取材班が通過を許されるまでには、取材班に同行していたお目付け役と現場を担当していた当局者との間でのいくらかの事前交渉と、何本かの電話、そして、建設現場の作業員の横を静かにかつ注意深く通行するとの約束が必要だった。

空気の通りも悪く暗いトンネルの中をノロノロと進む中、取材班は作業している男女を目にした。

景色は素晴らしいものだった。荘厳な山々、深い森林、遠くに点在する村々。こんな小さく人里離れた社会で暮らすというのはどのようなものなのだろうと考える。部外者、特にジャーナリストなどが訪れることのない場所の生活とは。

元山は、北朝鮮では5番目に位置する中規模の工業都市だ。旅行客にも人気で、釣りや海産物で知られる。

元山はまた、北朝鮮がミサイルを発射する場所のひとつでもある。

北朝鮮によるミサイル開発プログラムは、米国やその同盟国による抑止の取り組みを寄せ付けず、急速に進展している。北朝鮮はいまや、核弾頭も搭載可能な可能性のある大陸間弾頭ミサイル(ICBM)も保有しており、初めて米国本土を射程距離内におさめている。

北朝鮮を建国した金日成(キムイルソン)主席は1980年代に、最初のスカッドミサイルの発射を監督した。その息子で後継者の金正日(キムジョンイル)総書記は17年におよぶ統治期間に10回を超えるミサイル発射を行った。

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