反体制派地域の病院に空爆、看護師らの死亡報告も シリア

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空爆の被害を受けたとされるイドリブ県農村部にある産院

空爆の被害を受けたとされるイドリブ県農村部にある産院

(CNN) シリア北西部イドリブ県の反体制派支配地域で19日、複数の病院が空爆を受けた。現地の反体制派メディアや監視団体が明らかにしたもので、死者が出たとの情報もある。

反体制派団体「イドリブ・メディア・センター」によると、県南部ハーン・シャイフーンの病院や農村部の産院を含む4カ所の医療機関が空爆を受け、このうち3カ所で診療ができなくなった。残る1カ所では看護師3人が死亡したが、業務を継続しているという。

一方、救助ボランティア団体「シリア民主防衛隊(通称・ホワイトヘルメッツ)」のイドリブ支部責任者はCNNに、病院3カ所に対する空爆で看護師1人が死亡したと語った。このほかに同団体の拠点2カ所と、出動中のチームも攻撃を受けたとしている。

在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団」によれば、イドリブで空爆の犠牲者が報告されたのは数カ月ぶり。空爆の主体は明らかでないが、過去にこの地域を空爆したのはロシア軍とシリア政府軍だけだった。

ハーン・シャイフーンは今年4月、化学兵器を使った爆撃を受けた。19日に空爆を受けたとされる病院は、当時負傷者を受け入れた際にも攻撃の標的になった。

国連人権委員会では18日、シリア内戦に関する調査委員会が最新の報告書の中で、市民に対する人権侵害や虐待が続いていると指摘。政府軍に占拠された地域からイドリブへ避難した人々が、人道支援を受けられずに困窮していると訴えていた。

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