ロヒンギャ集団避難、1週間で7万3000人に 国連推計

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ロヒンギャ避難民が語る、暴力の実態

バングラデシュ・クトゥパロン難民キャンプ(CNN) ミャンマー西部で発生した武力衝突を受け、少数派イスラム教徒のロヒンギャが同国から集団避難している問題で、国連の難民当局は4日までに、衝突後1週間での避難者の数が7万人を超えているとみられることを明らかにした。

ミャンマー西部ラカイン州では先月25日から直後の週末にかけて武装集団による襲撃が相次ぎ、国営メディアによればロヒンギャ武装集団の容疑者約80人と治安部隊の12人、市民6人が死亡した。

ミャンマー政府は衝突を引き起こした武装集団を「テロリスト」とみなして集中的な「掃討作戦」を展開。これを受け、ロヒンギャの住民の多くがラカイン州からの避難を余儀なくされた。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の担当者はCNNに対し、今月1日までの1週間で推計7万3000人のロヒンギャが国境を越え、隣国のバングラデシュに流入したとの見方を示した。

バングラデシュの難民キャンプで暮らす避難民らはCNNの取材に応じ、ミャンマー軍が自分たちを襲撃したと証言。所持品をすべて残して命からがら逃げてきたという女性は、ミャンマー軍の兵士らがロヒンギャの人々に対し、殴りつけたり銃で撃ったり、切りつけたりといった暴力をふるったと説明した。その結果「多くの人が殺された」という。

ミャンマー政府の当局者は先月31日、武装集団による襲撃発生以降の戦闘で少なくとも399人が死亡したと述べた。そのうち370人は「テロリスト」だとしているが、活動家らはミャンマー軍が女性や子ども、罪のない人々を殺害したと訴えている。

ロヒンギャの避難民の間からは「ミャンマーには多くの少数民族がいるが、政府はロヒンギャだけを目の敵にしている」との声も上がる。これらの証言が事実かどうか、CNNは独自に証明できていない。またミャンマー政府にコメントを求めたが返答は得られなかった。

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