北朝鮮が解放した米国人学生、脳に重度の損傷 米医師団

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北朝鮮が解放の米国人学生、容体は?

(CNN) 北朝鮮で1年5カ月にわたって拘束された後に解放され、米国に13日帰国した学生オットー・ワームビアさん(22)の容体について、主治医が15日に記者会見を開き、ワームビアさんは脳に重度の損傷を負って植物状態にあるとの診断結果を公表した。

記者会見したシンシナティ大学医療センターの医師団によると、ワームビアさんは帰国して以来、言葉を発することも、自分で動くこともしていない。

医師団はこれを「反応のない覚醒状態」と形容。脳の全領域で組織が重度の損傷を負っていて、目を開けてまばたきをすることはあっても、言葉を理解している様子はなく、呼びかけにも反応しないという。

ワームビアさんの症状から判断すると、ボツリヌス症にかかったという北朝鮮の説明を裏付ける根拠はないとの見方も示した。北朝鮮でどんな治療を受けていたかに関する情報はなく、北朝鮮から届いた脳の画像は2016年4月のものが最新だった。

神経に損傷を負ったのはその数週間前だったと思われるが、「損傷を負った原因や状況に関する確かな情報はない」という。ただ、一般的には「脳への血流が一定時間不足して脳の組織が死に至る心肺停止の結果として、こうした脳の損傷パターンが見られる」とした。

ワームビアさんは北朝鮮で1年5カ月にわたって拘束されていた。シンシナティ北部にあるワームビアさんの母校で15日に記者会見した父のフレッド・ワームビアさんは、「ボツリヌス症で睡眠薬を飲んだという説明は信じない。たとえ信じたとしても、文明国家が息子の容体を隠し、これほど長い間最新の医療を受けさせなかったことに正当な理由はない」と語気を強め、北朝鮮に対してまだ拘束されている米国人も釈放するよう訴えた。

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