ルセフ大統領を罷免、副大統領が後任に ブラジル
(CNN) ブラジル初の女性大統領ジルマ・ルセフ氏(68)が国家会計不正操作の罪に問われた弾劾(だんがい)裁判で、ブラジル上院は31日、ルセフ氏の罷免(ひめん)を賛成多数で決議した。
これでルセフ氏は失職し、後任の大統領には5月から大統領代行を務めていた民主運動党党首のミシェル・テメル副大統領(75)が31日午後に就任。ルセフ氏の任期満了まで大統領の職務を遂行する。
上院の31日の採決では、61対20の賛成多数でルセフ氏の罷免が決まった。一方、今後8年間公職から追放する動議は採択されず、ルセフ氏が望めば再出馬も可能になった。
労働党のルセフ氏は左翼ゲリラ出身で、ルラ前大統領の後継として大統領に就任。2014年の選挙で僅差で再選されたが、景気後退や汚職疑惑に足を取られた。弾劾裁判では無実を主張し、国のために尽くしてきたことを誇りに思うと語っていた。