ロシア軍機、またも米軍機に異常接近
ワシントン(CNN) 米国防総省によると、ロシア軍の戦闘機「Su27」が29日、バルト海上空の国際空域で偵察飛行していた米軍の偵察機「RC135」に異常接近し、同機の上方でバレルロール(横転飛行)を行った。
米軍の報道官によると、ロシア機は米軍機の進行方向に沿う形で約7.6メートルの位置まで接近。米軍機の上方でバレルロールしながら、同機の逆側に移動したという。
同報道官は、Su27はまず、高速で飛行していた米軍機を側面からインターセプト(進路妨害)したと指摘。これに続いてバレルロールが行われたことについて、「RC135に搭乗していた米軍乗組員の安全に危険を及ぼす攻撃的な機動」だとしている。
米当局者によると、米国は今回の件について、安全を著しく損なう飛行機動だとしてロシア側に懸念を伝える見通し。
ロシア機が米軍機の上方でバレルロールを行ったのは今月に入り2度目。米欧州軍の報道官によると、今月14日には、ロシア機が米軍機の翼の先端から約15メートル以内を飛行。米軍機の左側からバレルロールを行うなど「異常かつ攻撃的な機動」を取っていた。
また今月はこれに先立ち、バルト海で米海軍のミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」にロシア機2機が異常接近する事態が2度にわたり発生。うち1件の接近では、ロシア機は駆逐艦から約22メートル以内の距離を飛行していた。