米退役軍人からTikTokの人気者に、ジェイク・ラーソンさん死去 102歳
(CNN) 第2次世界大戦の退役軍人で、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で人気を集めたジェイク・ラーソンさんが17日に死去した。102歳だった。孫娘のマッカエラ・ラーソンさんが19日、ラーソンさんのSNSアカウントに訃報(ふほう)を投稿した。
マッカエラさんは投稿で「最愛のパパ・ジェイクが7月17日に102歳で永眠しました。彼は安らかに旅立ちました。最後まで冗談を飛ばすほどでした」と述べた。
「偉大なる世代」の一員であるラーソンさんは、TikTokに自らの人生や軍歴に関する動画を投稿し、100万人超のフォロワーを獲得していた。
CNNのクリスチャン・アマンプール記者は2024年6月、フランス・ノルマンディーで行われた上陸作戦から80年を迎え、ラーソンさんにインタビューを行った。海岸近くで車いすに座ったラーソンさんは、「昨日のことのように思い出せる」と語った。
ラーソンさん「上陸用舟艇を降りたとき、水はあごまで来ていた。私たちはみんな子どもだった」と振り返った。
ラーソンさんは15歳のとき、年齢を偽って州兵に入隊したという。
ラーソンさんは「自分が英雄だったとは思わない。みんなと同じだった。みんな同じ境遇にいた」と話し、戦死した友人たちの物語を語り継ぐために来たと語った。
ラーソンさんは、当時は何のために戦っているか分かっていたのかと質問されると、「ああ、それははっきりしていた。全員が命をかけてヒトラーを欧州から追い出す覚悟だった。そして、それをやり遂げた」と答えた。
アマンプール記者はこのインタビューで、米テレビ界の最優秀作を決めるエミー賞を受賞し、受賞の栄誉をラーソンさんと分かち合った。
ラーソンさんはアマンプール記者に送った動画で「信じられない。15歳で歩兵隊に入った田舎の少年が、102歳、もうすぐ103歳になるのに、こんな賞をもらうなんて。神様はいるんだな」と喜びを語った。
「父は壮大な人生を送った」と息子のカーラン・ラーソンさんはCNNの電話取材に答えた。エミー賞のトロフィーは現在、ラーソンさんのリビングに飾られている。カーランさんは「家族の中で受け継いでいく」と語った。