米独立記念日の祝賀行事、「ローンウルフ型」攻撃が脅威に DHSとFBIなど警告
(CNN) 今月4日の米独立記念日を控え、連邦当局はニューヨーク市をはじめとする国内各地の祝賀行事に対する最大のテロ脅威として「ローンウルフ(一匹狼)」による攻撃に言及した。CNNが入手した脅威に関する評価から明らかになった。
連邦捜査局(FBI)、国土安全保障省(DHS)、その他の法執行機関は、6月下旬に共同で発表した公報の中で、毎年7月4日にニューヨーク市で開催される花火大会における最も重大なテロ脅威は、「単独犯や暴力行為を企てる少人数の集団によるものだ」と述べた。
さらに、「これらの個人は、人種、民族、政治、宗教、反政府、社会、あるいは個人的な不満など、多岐にわたる動機から犯行に及ぶことが多い」と評価している。
しかし、この脅威はニューヨーク市に限ったものではない。公報では、他の大規模集会も標的となる可能性があると指摘する。
「多くの人が参加し、メディアも報道する特別なイベントは、多数の死傷者を出したり、自分たちの活動に注目を集めたりしたい国内外のテロリストや暴力的過激派にとって、依然として魅力的な標的であり続けている」(同公報)
当局は、大規模な花火大会や関連イベントにおいて具体的な脅威の報告は受けていないと述べた。しかし、「注目度の高い大規模イベントは、犯罪計画を実行するための機会を探している悪意のある人物の関心を引く可能性がある」と公報は述べている。
またガザ地区におけるイスラエルとイスラム組織ハマスとの紛争をめぐる緊張は、米国で最近相次いで起きた暴力事件と関連付けられており、当局は同様の攻撃が7月4日に発生する可能性もあるとみている。
脅威評価では当該の紛争に関連した不満を持つ個人について、独立記念日の祝賀行事などの大規模集会を格好の標的と捉えかねないと分析。そうした集会は西側諸国全般の象徴として認識される恐れがあるという。
具体的な攻撃手段に関して、脅威評価はドローン(無人機)に言及。大規模集会での暴力行為に使用される可能性を示唆している。
FBIとDHSは、「無人航空機システム(UAS)の無許可の活動は、参加者や来場者に危険をもたらし、イベントを遅延させ、法執行活動を妨害する恐れがある」と述べた。