米フロリダ州のデサンティス知事、24年大統領選出馬を正式表明

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米フロリダ州のデサンティス知事が、大統領選への出馬を正式に表明した/Scott McIntyre/The New York Times/Redux

米フロリダ州のデサンティス知事が、大統領選への出馬を正式に表明した/Scott McIntyre/The New York Times/Redux

(CNN) 米フロリダ州のデサンティス知事が24日、2024年の大統領選に出馬することを正式に表明した。デサンティス氏はディズニーとの対立や保守派の勝利を積極的に追求する姿勢から、かねて共和党の主導的な人物となっている。

「私は大統領選に立候補し、我が偉大なる米国民の再起を先導する」と、同氏はツイート。この後はツイッターのオーナー、イーロン・マスク氏と共にオーディオ・プラットフォーム、ツイッター・スペースのイベントに参加した。連邦選挙委員会にも申請書類を提出した。

昨年11月にフロリダ州知事の再選を果たして以降、広く予想されてきたデサンティス氏の大統領選への出馬が正式に決定した形だ。

資金力や知名度、世論調査の支持率で優位に立つトランプ前大統領を上回るため、デサンティス氏は今後、共和党支持の有権者を納得させなくてはならない。自身こそが来年11月の本選でバイデン大統領と対峙(たいじ)する最も有力な候補者だと示す必要が出てくるだろう。

それはトランプ政権を懐かしむ保守派の人気を勝ち取ることに関係する一方、新たな人材に党を率いてほしいと強く願う共和党員らの支持をまとめる取り組みにもなる公算が大きい。

44歳のデサンティス氏は過去数カ月を費やして、そのための地ならしを行ってきた。全米を広範囲に訪れて右派の文化闘争のリーダーとして自らを売り込むとともに、共和党の新たな展望を体現する存在だと自身を位置付けた。

この間、共和党が支配するフロリダ州議会と協力し、政治的な勝利を積み重ねてもいる。具体的には妊娠6週目以降の人工妊娠中絶の禁止、公の場で銃を隠して携帯する許可証の廃止、トランスジェンダーに対する性別適合の医療行為へのアクセスを対象にした制限措置の法制化などだ。これらは全て、今後デサンティス氏が選挙活動を行う上での基盤になるとみられる。

18年の知事選の予備選でトランプ氏からの支持が勝利の決定的要因となったデサンティス氏は、トランプ氏を直接批判することは避けた。ただ、「勝利に替わるものはない」「我々は近年共和党にまん延している敗退の文化を終わらせなければならない」と述べて暗にトランプ氏へのジャブを繰り出した。

ツイッター・スペースでの対談は技術的なトラブルで25分遅れた。ライバル陣営からはこれを嘲笑する声が続いた。

トランプ氏を支援するスーパーPAC(特別政治行動委員会)の広報担当者は「仕事の準備ができていない理由を示す新たな一例だ。リスクが高すぎる。米国を救う戦いは極めて重要で、初心者に賭けることはできない」と批判した。

一方、トランプ氏本人は「彼の襟(えり)は大きすぎる」と服装を指摘するコメントにとどめた。

民主党で既に出馬を表明しているバイデン陣営も、混乱で始まったデサンティス陣営を風刺し、資金集めのサイトへのリンクをツイッターの投稿に貼って「このリンクは機能している」と皮肉った。

トラブル解消後に始まった演説では、デサンティス氏はメキシコとの国境付近の現状や主要都市での犯罪を挙げてバイデン政権を厳しく批判。「目覚めのイデオロギー」が米国の衰退につながっているとも攻撃した。

マスク氏は1時間以上にわたったイベントで、断続的に話に交じり続け、自身のツイッター所有や「公共の場」としてのツイッターの位置付けをたたえた。サックス氏はトラブルが復旧するとデサンティス氏に向けて「あなたがインターネットを壊したと思う」と発言。デサンティス氏の広報担当者もそれに倣い、「画期的な発表」で「インターネットが壊れる興奮」が起きたと述べた。

デサンティス氏が発表のステージを共にする相手として決めたマスク氏は、昨年ツイッターを買収し、主に右派のファンからなる熱烈な支持者がいる。大統領選立候補の表明方法として異例だったが、これは存在感を増している右派の活動家の支持を勝ち取りたいという同氏の意思の表れでもある。

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