冤罪で38年間服役、69歳男性に無罪判決 米カリフォルニア州

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無罪判決を言い渡されたモーリス・ヘイスティングスさん(中央)/J. Emilio Flores/Cal State LA News Service/AP

無罪判決を言い渡されたモーリス・ヘイスティングスさん(中央)/J. Emilio Flores/Cal State LA News Service/AP

(CNN) 1983年に起きた強盗殺人・性的暴行事件で有罪を宣告され、38年間服役していたモーリス・ヘイスティングスさん(69)の裁判で、米カリフォルニア州の裁判所が無罪判決を言い渡した。

カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校の発表によると、ロサンゼルス郡高裁のウィリアム・ライアン裁判官は1日、ヘイスティングスさんに事実上の無罪判決を言い渡し、逮捕歴や起訴歴を抹消した。

ヘイスティングスさんは判決後の記者会見で「裁判官の判断と、謝罪に感謝している。今日は何もかも素晴らしかった」と喜びを語った。

83年の事件をめぐっては、現場で採取されたDNAから別の容疑者が浮上し、ヘイスティングスさんは昨年10月に釈放されていた。支援団体によると、ヘイスティングスさんは、複数の目撃者の証言でアリバイが裏付けられ、ヘイスティングスさんと犯行現場を結び付ける物的証拠がなかったにもかかわらず、終身刑を言い渡されて服役していた。

性的暴行事件の犯行現場から直後に採取されたDNAの鑑定は、2022年6月になってようやく行われた。この鑑定が決め手となってヘイスティングスさんは無罪とされ、ケネス・パクネット容疑者が浮上。パクネット容疑者は誘拐と強姦の罪で服役中の20年に死亡していた。

法廷ではロサンゼルス地区検察を代表して、マーサ・キャリロ副検事がヘイスティングスさんに謝罪した。また、DNA鑑定を求めたヘイスティングスさんの請求に応じなかったことについても謝罪した。

ヘイスティングスさんは00年、ロサンゼルス郡地区検察に対してDNA鑑定を求め、鑑定が行われれば自分が殺人事件に関与していないことを示す決定的な証拠になると訴えていた。

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