イラン、「約12日間で核兵器製造が可能も」 米が警告

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イランが核兵器製造に要する期間について、米国が新たな分析を行った/Shutterstock

イランが核兵器製造に要する期間について、米国が新たな分析を行った/Shutterstock

(CNN) 米国防総省のカール次官(政策担当)は2日までに、イランの核開発に触れ、今や「12日間ほどで核爆弾1個分の核分裂性物質」を製造できる能力を保持している可能性があるとの見方を示した。

米下院軍事委員会の公聴会で述べた。イランが核兵器製造に要する期間についての米政府の見立てとしては最も注意を引き寄せるものの一つとなっている。

米国のトランプ前政権が2018年、欧米諸国などが加わった15年のイラン核合意から撤退した後、イランによる核開発の進展は著しいと指摘。合意が定めた開発上の規制事項を無視し続けているともした。

次官は18年当時にイランが核分裂性物質を獲得できるまでの期間は「約1年」だったが、現在は「約12日間」と主張した。

バイデン政権当局者はここ数カ月間、製造期間は数週間程度に縮まったと判断してきた。ただ、この期間内に実際に核兵器を入手し得ることを意味するわけではないともした。

イラン核合意を復活させる関係国の交渉は現在、膠着(こうちゃく)状態のままとなっている。

同国の核開発問題では国際原子力機関(IAEA)が先に、イラン中部フォルドゥの地下核施設で濃縮度83.7%の高濃縮ウランを特定したとの報告書を作成していた。同報告書の閲覧には規制がかかっていたがCNNは目を通す機会を得ていた。

濃縮度83.7%は、核兵器1個を製造するのに必要な90%の水準に近い。同報告書によると、イランによる濃縮度が60%までのウランの備蓄量は25.2キロ増えて87.5キロに増量していた。IAEAは今回のような報告書を3カ月ごとに出しているが、以前の報告書が最後に作成された以降の積み増し分になっていたという。

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