米、爆弾用精密誘導装置「JDAM」をウクライナに供与へ パトリオットも

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
パトリオットミサイル付近に立つ米国空軍兵=2020年2月20日、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地/Andrew Caballero-Reynolds/AP

パトリオットミサイル付近に立つ米国空軍兵=2020年2月20日、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地/Andrew Caballero-Reynolds/AP

(CNN) 米国がウクライナに対し、既存の無誘導爆弾を精密誘導の「スマート爆弾」に変えることができる精密誘導装置「JDAM(統合直接攻撃弾)」を供与する見通しであることが分かった。複数の米当局者が明らかにした。

JDAMは無誘導弾に複数の尾翼と精密誘導システムを付加するもの。米当局者は、早ければ今週中にも対ウクライナ安全保障支援に盛り込まれる見通しだとしているが、提供されるJDAMの数や種類については明らかにしなかった。

こうした誘導爆弾は、ウクライナがロシアの固定された防衛線や他の大型目標を攻撃するのに役立つ可能性がある。ただ、誘導爆弾は戦闘機から投下する必要があるが、ロシアの防空システムを考慮すると、これは非常に難度が高い。

JDAMは500ポンド爆弾から2000ポンド爆弾まで、様々な重量やサイズの爆弾に取り付けることができる。取り付け後はGPSと慣性誘導システムを活用して正確に目標をたたく。システムを追加すれば、レーザー誘導で移動目標を攻撃することも可能だ。

米国はイラクとアフガニスタンでJDAMを広範に使用した。製造元の米ボーイングによると、輸出先の国は20カ国以上に上る。これまで、1個あたり2万2000ドル(約290万円)のコストで40万個以上が製造された。

ボーイングによると、JDAMの装着により爆弾に約24キロの射程を付与することができるという。

CNNが先週報じたように、次回の対ウクライナ支援には「パトリオット」防空システムも盛り込まれる見通し。

当局者の1人によると、JDAMは米国が供与した他の兵器と同様に射程が比較的短いことから、紛争を激化させる深刻なリスクはないという。JDAMを使用してもウクライナがロシア領内の奥深くまで攻撃できるようにはならないとみられる。

「米国」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]