米オハイオ州ではしか流行、世界的な予防接種率の低下に懸念

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MMR(おたふく風邪、麻疹、風疹の三種混合)のワクチン/Lindsey Wasson/Reuters

MMR(おたふく風邪、麻疹、風疹の三種混合)のワクチン/Lindsey Wasson/Reuters

(CNN) 米オハイオ州中部で麻疹(はしか)が流行して50人以上の子どもが感染し、多数が入院していることが、同州コロンバス公衆衛生局の6日の統計で明らかになった。

感染した子どもはいずれも、麻疹の予防接種を完了していなかった。

コロンバス公衆衛生局によると、11月に流行が始まって以来、コロンバスやフランクリンなどで少なくとも58例の症例が確認され、22人が入院した。

感染者のうち55人は予防接種を受けていない子どもだった。残る3人は、2回の接種が必要なMMR(麻疹・おたふくかぜ・風疹)ワクチンを1回しか接種していなかった。

予防接種について専門家は、生後1年~1年3カ月の間に1回目、4歳~6歳の間に2回目の接種を勧告している。1回の接種で約93%、2回接種で約97%の予防効果があるとされる。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国の子どもは2歳になるまでに90%以上がMMRワクチンの接種を受けている。

コロンバスで確認された症例の内訳は、1歳未満が12人、1~2歳が28人、3~5歳が13人、6~17歳が5人。1~5歳の幼児が全体の約71%を占める。

公衆衛生局によれば、入院した子どもは脱水症が多く、肺炎や脳炎などの深刻な合併症を引き起こした症例もある。一部の子どもはスーパーや教会、ショッピングモール内の百貨店などを訪れて感染していた。

新型コロナウイルスの流行が始まった当時、ほとんどの人が自宅にこもり、医療機関も閉鎖されたため、多くの子どもがMMRなどの予防接種を受けなかった。米国だけでなく、世界中が同じような状況にあり、専門家は「パンデミック(世界的大流行)に起因する世界的な予防接種率の落ち込みが懸念される」と話している。

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