元恋人殺害の罪で終身刑の男性、23年後に検察が起訴取り下げ 米ボルティモア

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元恋人殺害の有罪判決を受け服役していた男性への起訴が、23年後に取り下げられた/Evelyn Hockstein/Reuters

元恋人殺害の有罪判決を受け服役していた男性への起訴が、23年後に取り下げられた/Evelyn Hockstein/Reuters

(CNN) 米メリーランド州ボルティモアの検察は11日、元恋人を殺害したとして有罪判決を言い渡されていたアドナン・サイード受刑者に対し、全ての起訴を取り下げた。1999年の事件で有罪となった同受刑者は20年以上服役。事件は8年ほど前にポッドキャスト番組の「シリアル」に取り上げられたことで脚光を浴びていた。

ボルティモア市検察のマリリン・モスビー検事は、当該の起訴を取り下げるよう指示したと述べた。これに先駆け、被害者のヘイ・ミン・リーさんの靴や衣服などを対象に高度なDNA鑑定を行ったところ、サイード受刑者が関与した可能性は排除されていた。

今回鑑定した品目はこれまで一度も鑑定されたことがなかったとモスビー氏は説明。検察は引き続きリーさんの死について捜査し、殺害に関与した人物を起訴するとしたが、サイード受刑者に関して「この事件は終わった」と述べた。

誤った有罪判決の責任は過去の体制に帰するとしながらも、モスビー氏はリーさんの遺族やサイードさん本人とその家族に謝罪した。

サイードさんは先月、検察が有罪判決を無効としたことを受け釈放されていた。この時検察は「有罪判決の完全性に対する確信がない」としつつサイードさんの無罪を宣言するには至らず、DNA鑑定の結果を待ちながら30日以内に再審を行うかどうか判断するとしていた。

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