作家ラシュディ氏、ＮＹ州西部で襲撃される　容疑者の身元特定

（ＣＮＮ） インド出身の英作家サルマン・ラシュディ氏（７５）が１２日、米ニューヨーク州西部ショトーカでの講演前に襲撃され、壇上で少なくとも２回刺された。州警察が明らかにした。

ラシュディ氏は著名な作家で、世界的な文学賞の受賞歴を持つ。作品が一部のイスラム教徒から冒瀆（ぼうとく）的とみなされ、これまでに何度も殺害脅迫を受けてきた。

州警察の１２日夕の記者会見によると、容疑者はニュージャージー州に住むハディ・マタール容疑者（２４）と特定された。警察は連邦捜査局（ＦＢＩ）や地元当局と協力して動機の解明に当たっている。

当局はまた、現場で見つかったリュックサックや電子機器など、複数の物品について捜索令状の取得を試みている。当局は容疑者単独での犯行とみているが、現在確認中だという。

州警察によると、容疑者は壇上に飛び乗ると、ラシュディ氏の首と腹部をそれぞれ少なくとも１回ずつ刺した。スタッフや聴衆が容疑者を取り押さえ、州警察が身柄を拘束した。

ラシュディ氏は会場に隣接する野原から病院に空路搬送され、地元警察によると、ペンシルベニア州北西部の病院で手術を受けた。