サル痘の空気感染例「報告なし」 米CDC

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2003年に患者から摘出したサル痘のウイルス粒子/AP

2003年に患者から摘出したサル痘のウイルス粒子/AP

(CNN) 天然痘に似た感染症「サル痘」について、米疾病対策センター(CDC)は9日に掲載したガイダンスで、空気中にとどまる小さなウイルス粒子による感染は「報告されていない」と明らかにした。

対面での接触時に「唾液(だえき)や呼吸器の分泌物」を介して広がる可能性はあるが、これらの飛沫(ひまつ)は「すぐに落ちる」ため、空気感染はまれという。

新型コロナウイルス感染症や麻疹などの他のウイルス性疾患とは異なり、サル痘ウイルスは、空気中に残留する小さな粒子や気流に乗って広がる「空気感染」はしない、とCDCは指摘している。

「サル痘の患者が飛行機で旅行した例では、長時間の国際線でも周囲の座席の人々にサル痘が発生した例は確認されていない」という。

しかし、サル痘は呼吸器系の分泌物を介して広がる可能性があるため、CDCは「サル痘に感染した人が家庭内で密接な接触がある場合、マスク着用を推奨する」としている。医療従事者や感染者と密接に接触する可能性がある人にもマスク着用が推奨されている。

以前のガイダンスでは、旅行者がサル痘から身を守るのにマスク着用が役立つとしていた。しかし、この勧告は「混乱を引き起こした」ため、6日に削除された。

ガイダンスによると、サル痘のウイルスは主に感染者の体液や傷口に直接触れたり、リネンなどの汚染されたものを介して広がる。感染者の精液との接触や症状のない感染者との接触など、他の潜在的な感染経路についてまだ調査中だ。

9日時点でCDCは15州とコロンビア特別区で、疑い例も含めて計45例のサル痘感染を確認している。

CDCによると、世界的にはウイルスが流行していない31カ国で1356症例が確認されている。

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