自閉症の10歳黒人女児が自殺、学校でいじめか 司法省報告書の数週間後

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亡くなったイザベラ・ティシュナーちゃん/courtesy Brittany Clark Tichenor Cox

亡くなったイザベラ・ティシュナーちゃん/courtesy Brittany Clark Tichenor Cox

(CNN) 米ユタ州で6日、自閉症の黒人女児児童(10)が学校でのいじめが原因とみられる自殺を遂げたことが分かった。遺族の弁護士はCNNに対し、家族の抗議は無視されていたと指摘している。

司法省はこの数週間前、同州ファーミントンのデービス学区について、黒人やアジア系の生徒が長年嫌がらせを受けていたが、当局者は保護者や生徒の訴えを意図的に無視してきたとの報告書を公表していた。

遺族の弁護士はCNNに対し、亡くなったイザベラ・ティシュナーちゃん(愛称イジーちゃん)は「明るい子どもだった。彼女はただ、家族や友人とつながりたかっただけだ」と語った。13日午前に非公開の葬儀が予定されている。

弁護士によると、イジーちゃんの母親と継父がいじめに気づいたのは9月ごろだった。

「両親は彼女が学校に(消臭芳香剤の)ファブリーズを持って行っているのに気づいた。理由を尋ねたところ、他の子どもに臭いと言われたからだと答えた」と弁護士は話す。担任教師はイジーちゃんに対し、教室の後ろで他の生徒から離れて座るように指示したという。

子どもたちが黒人を指す蔑称を使ったり、イジーちゃんを繰り返しからかったりしていた疑いもある。

弁護士によると、両親は抗議を申し入れるため担任に連絡を取ろうとしたものの、全く進展がないことに気づき、校長に話をした。校長から副校長が対応すると言われたが、両親は副校長に全く耳を傾けてもらえず、無視されたと感じているという。

CNNはデービス学区の教育委員会や学校に取材を申し込んだが、学区はプライバシーへの懸念から具体的な点には言及せず、地元メディアに送った声明を共有した。声明では「イジーちゃんの悲惨な死に打ちのめされている」として遺族や友人、地域社会に弔意を表明するとともに、再発防止を誓っている。

司法省の報告書によると、同学区に登録している生徒約7万3000人のうち、黒人とアジア系の生徒はそれぞれ約1%を占める。

司法省の報道官はCNNに対し、イジーちゃんの死に「深い悲しみ」を覚えていると説明。「イザベラちゃんが人種と障害に基づく嫌がらせを受けていたとの報告は承知している」と明らかにした。

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