全米22都市の殺人発生件数、昨年より減速も増加続く

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米主要22都市で今年1~9月に発生した殺人事件は昨年の同じ時期より126件増えた/Brian van der Brug/Los Angeles Times/Getty Images

米主要22都市で今年1~9月に発生した殺人事件は昨年の同じ時期より126件増えた/Brian van der Brug/Los Angeles Times/Getty Images

(CNN) 全米22都市で今年1~9月に発生した殺人事件の件数は、記録的な急増となった昨年に比べて減速したものの、前年比で4%増加していたことが分かった。

米シンクタンク、刑事司法評議会(CCJ)が8日に出した報告書によると、米国内の主要22都市で今年1~9月に発生した殺人事件は、昨年の同じ時期より126件増えた。

前年比36%増を記録した昨年1~9月に比べると、増加のペースは落ちていることが分かる。

CCJが7月に発表した今年1~6月の発生件数は、前年比16%増だった。

連邦捜査局(FBI)の統計では、昨年発生した殺人事件は前年比25%増と、1960年代の統計開始以来、最大の増加率を記録していた。

急増の背景としては、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)とその影響を受けた経済危機、人種差別や警察の暴力に対する抗議デモの拡大が指摘されてきた。

殺人事件の発生率は昨年夏まで高い状態が続き、秋から冬にかけていったん下がってから、今年の春以降また上昇に転じた。ただし、90年代初頭に比べれば半分程度にとどまっている。

殺傷力のある武器を使った暴行事件も、データを公表している17都市での件数が昨年夏、かつてないレベルのピークに達していた。秋以降は減少したものの、今年の夏にかけて再び増加。今年1~9月は昨年の同じ時期より1515件、比率にして3%増えた。

銃撃事件も同様に、データを公表している13都市で昨年夏と今年春から夏にかけて2回ピークを迎え、今年1~9月の件数は前年比で109件増加した。

報告書は、ペースが落ちたとはいえ増加が続いている現状を踏まえ、政府や地域社会は対策を急ぐ必要があると強調していた。

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