メキシコから越境図る移民の死亡最多、年間557人 米

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メキシコ・ババカリフォルニア州ティファナから見た米メキシコ国境=2021年1月20日/Guillermo Arias/AFP/Getty Images

メキシコ・ババカリフォルニア州ティファナから見た米メキシコ国境=2021年1月20日/Guillermo Arias/AFP/Getty Images

(CNN) 米税関・国境警備局は30日までに、メキシコから越境を試み死亡した移民は計557人に達し、過去最多になったと報告した。死亡者数は先月に終了した2021会計年度内の記録。

20会計年度は254人、19会計年度は300人だった。越境件数に関する記録収集は過去30年続き、死亡者の場合は1998年から開始した。

同局によると、国境線での移民の死因の大半は熱波に過度にさらされたことで、危険な経路を選んだり、途中で道に迷ったりすることが背景要因となっている。

記録された死亡者数の拡大には複数の要因が絡むが、越境者の増加や税関・国境警備局が他の法執行機関と協力し、越境の試みに関するデータ収集を強化していることも一因。

死亡者のデータ収集は要員が遺体を見つけたり、緊急事態への対応を迫られたりした場合が対象となっている。

把握した死亡者のデータが必ずしも正確とは言えず、同局が関与せずに他の州や地方当局の機関が遺体を収容する事態も考えられ、実際の死者数がより高い可能性もある。

バイデン政権は対メキシコ国境線で不法越境を試みる移民のかつてない増加への対策に苦慮している。収容場所の確保などにも困り、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクも抱えている。

2021会計年度内の逮捕件数は約166万件で、会計年度としては過去最多。救出のための出動は1万2854件で、過去の4会計年度の水準をはるかに上回った。この件数は今年6月に急増したが、密航業者が途中の遠く離れた危険な地点に移民を置き去りにする事例が目立ったことが原因でもあった。

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