中国による極超音速兵器実験、「非常に憂慮」 米軍制服組トップ

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米国のミリー統合参謀本部議長が中国の極超音速兵器実験について注視していることを明らかにした/Olivier Douliery/AFP/Getty Images

米国のミリー統合参謀本部議長が中国の極超音速兵器実験について注視していることを明らかにした/Olivier Douliery/AFP/Getty Images

(CNN) 米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は28日までに、米ブルームバーグテレビのインタビューで中国による今夏の極超音速兵器実験に触れ、「非常に憂慮すべきもの」であり注視していると述べた。

旧ソ連が米国に先駆けて人工衛星打ち上げを行った「スプートニク・モーメント」に匹敵するとまでは述べなかったものの、「それに非常に近い」と認めた。「非常に重要な技術的な出来事」とも形容し、中国軍の能力の一端に過ぎないとしている。

国防総省はこれまでこの実験に言及しておらず、ミリー氏の発言は同省が初めて公に実験実施を確認した形となった。

ミリー氏はまた、「中国軍の能力は1回の実験にとどまらない」と述べ、宇宙やサイバー空間のほか、陸海空という従来の領域でも中国が急速に軍備増強を進めているとの見方を示した。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は今月、中国が米ミサイル防衛網をかいくぐれる可能性のある極超音速滑空体をロケットから発射し、低軌道を周回させたと報道。中国の開発スピードは米国家安全保障当局者を驚かせた。

ただ、中国外務省の趙立堅報道官はFTの報道について聞かれ、8月の実験は「ミサイルではなく宇宙船」だとしている。

オースティン国防長官は、軍の近代化を急ぐ中国が国防総省に課題を突きつけていると繰り返し強調している。先週にはバーンズ中央情報局(CIA)長官も、中国は米国にとって最大の技術上の脅威だと述べていた。

国防総省のカービー報道官は27日、この実験に関するコメントを控えた。

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