マスク義務化しない学校の感染拡大、3.5倍高めか 米CDC

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CDCが学校でのマスク義務化と感染拡大との関係をめぐる新たな調査結果を発表/Mario Tama/Getty Images

CDCが学校でのマスク義務化と感染拡大との関係をめぐる新たな調査結果を発表/Mario Tama/Getty Images

(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は30日までに、新型コロナウイルスの感染拡大は生徒や教職員にマスク着用を義務づけない学校でより多く発生する可能性があるとする新たな調査結果を公表した。

2件のデータ分析に基づく所見で、米アリゾナ州の調査ではマスク装着を命じていない学校で感染が拡散する割合は利用を義務化している学校と比べ約3.5倍になることを突き止めた。

全米の計500郡での子どもらの感染率などを材料にした別の分析では、マスクの義務化を実施している学校がある地域社会では総じて感染率が低くなる傾向も把握したという。

アリゾナ州の調査は、マリコパ、ピマ両郡にある幼稚園から高校までの計1000校で実施。両郡は同州の総人口の4分の3以上を占める。

CDCによると、学校関連の感染拡大は今年7月中旬から8月末までの間で191件発生。学期の始まりにマスク利用を命じた学校は総数のうちの約31%で、感染拡散の約8%が起きていた。半面、マスク装着の指示がなかった学校での発生は59%に達したという。これらの学校数は調査対象のうちの48%を占めていた。

2番目の調査では、学期の開始前の1週間と開始後の1週間での生徒らの感染率を比較。この結果、マスク利用を義務づけない学校が位置する郡では逆の郡に比べ2倍以上になることが判明した。

この2週間の期間を見ると、マスクを義務化していない郡での生徒らの感染率は10万人あたり約35人。義務化している郡では約16人だったという。

ただ、この調査では教職員の間のワクチン接種率や学校全体の検査データの要素は取り込んでいない。学校レベルでの接種に関するデータも考慮に入れていない。

CDCは今年8月初旬、より感染力が強いデルタ型変異株の流行を受け、ワクチン接種歴の有無に関係なく学校の関係者全員に対し校内でのマスク着用を促す改訂版の勧告を出していた。

米国内ではここ数週間、他の年齢層と比べ5歳以上の子どもの間での感染率がより高くなってもいた。12〜17歳層のワクチン接種率は他の年齢層と比較して最も低い。米国では12歳以下の子どもや少年はまだワクチン投与の対象となっていない。

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