米フォード工場でガソリンが下水に大量漏出、住民退避

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工場からのガソリン漏出の後、現場でサンプルを採集する作業員/WXYZ

工場からのガソリン漏出の後、現場でサンプルを採集する作業員/WXYZ

(CNN) 米ミシガン州デトロイト市に近いフラットロックにある米自動車大手フォードの組み立て工場で1400ガロン(約5.3キロリットル)相当のガソリンが下水道に漏出し、同州政府が周辺の465世帯に有害物質ベンゼンのガスが発生する恐れがあるとして退避を勧告する騒ぎが9日までに起きた。

ただ、自主判断に委ねる要請だったために実際に避難した住民の人数は不明。地元の消防当局は下水道内に流出した油の量は少なかったため爆発は起きないと断定した。

公衆衛生行政当局の幹部は声明で、帰宅の許可が出るまで住民は退避を維持すべきと助言。「健康に障害が出るような気体を視認したりかぎつけることは出来ないだろう」とも指摘した。

ただ、地元テレビ局WXYZによると、退避を促しながら任意に頼る指示だったことに戸惑ったとの不満を漏らす住民もいた。

州警察の報道担当者によると、今回の騒ぎで9世帯、1カ所の学校と事業体が先週、自主的に避難。下水道や近くの民家で有害なガスが検出されたことを受けた措置だった。WDIVによると、フォードがガソリン漏出を発見したのは今月1日だった。

下水道内でガソリンが拡散した範囲は把握されていない。このため、各家庭での大気への影響の度合いもわかっていない。州は大気の汚染調査に着手する予定。

州の公衆衛生行政当局は、ベンゼンに長期あるいは短期にさらされた場合、がん罹病(りびょう)のリスクが増え、血液疾患や免疫系への支障をもたらしかねないとも警告した。

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