米軍、タリバーン戦闘員と連日の直接交渉 ドーハの外交協議と並行で

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取材中のCNN記者に声をかけるタリバーンの戦闘員

ワシントン(CNN) 米国務省がカタールの首都ドーハでアフガニスタンのイスラム主義勢力タリバーンと高官級外交協議を続ける一方、米軍幹部はこのところ連日、アフガン首都カブールでタリバーンの戦闘員と直接交渉を行っている。

異例の交渉はアフガンに展開する米軍の司令官、ピーター・ベイズリー海軍少将が主導する。目的はカブール空港の治安を維持し、国外脱出を望む米国人やアフガン人の安全を確保することにある。

今のところ、交渉の成果は良く言ってまちまちだ。米軍は空港の安全を確保し、複数の退避便が離陸に成功した。しかし在アフガン米大使館は、空港を目指す米国人の安全な移動は保証できないとしており、CNNは先日、移動を試みたアフガン人が暴力や脅しを受ける事例を報じた。

ホワイトハウス当局者の1人によると、米国はタリバーンとの間に複数の交渉ルートを持つものの、どの戦闘員が何を監督するのか、また指示が指揮系統を適切に伝わっているのかどうかは依然不明だという。

アフガン駐在歴が長い外交官は、「タリバーンの指揮命令系統は完全ではない」と指摘する。これが原因で、指導部の交渉での合意事項の一部が現場の戦闘員に完全に伝わっていない可能性がある。

国務省の今週の発表によると、カブールにはジョン・バス元駐アフガン大使も派遣されており、空港周辺の治安再建や米国人の空港への安全な移動を支援するという。当局者は19日の議会説明で、空港外に特殊部隊を派遣しなくても、バス氏がタリバーンとの交渉で一部の問題を外交的に解決できることへの期待感を示した。

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