キューバの移民船転覆、行方不明者10人の捜索打ち切り 米フロリダ沖

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キューバ人を乗せたボートの転覆事故で、米沿岸警備隊は行方不明になっていた10人の捜索を打ち切ったと発表した/US Coast Guard

キューバ人を乗せたボートの転覆事故で、米沿岸警備隊は行方不明になっていた10人の捜索を打ち切ったと発表した/US Coast Guard

(CNN) 米フロリダ州キーウエスト沖で起きたボートの転覆事故で、米沿岸警備隊は行方不明になっていた10人の捜索を29日で打ち切ったと発表した。

発表によると、捜索活動には米海軍や空軍、税関・国境警備局(CBP)、フロリダ州魚類野生生物保護委員会なども加わり、船舶やヘリコプターで123時間以上かけて約2万3000平方キロの範囲を捜索した。しかし事実関係を慎重に検討した結果、捜索の打ち切りを決めた。

ボートは米国への移民を目指す人たちを乗せて23日にキューバを出航し、26日夜に転覆した。沿岸警備隊は27日、定例パトロール中に海上で数人を発見して8人を救助、2人の遺体を回収していた。

沿岸警備隊によると、キューバの経済危機が悪化したことで、危険を冒して船で米国を目指す人が増えているという。

数千人が危険な横断を試みた1990年代に比べれば数は大幅に少ないものの、今回の増加傾向に対して沿岸警備隊は警戒を強め、「航海に耐えられない船で海に乗り出すことは勧めない。定員超過だったり、天候の予想がつかなかったり、人命が失われたりする危険はあまりに大きい」と強調した。

米国に入国したキューバ人は、見つかればほとんどが本国に送還される。それでも経済状況が悪化する中、必死の思いで米国を目指す人はさらに増える可能性がある。

キューバ政府の統計によると、2020年の同国経済は、新型コロナウイルスのために観光業がほぼ壊滅状態となり、11%縮小した。

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